木曽町三岳井原

ホーム > 御嶽のみどころ > 木曽町三岳井原

木曽町三岳井原-白川氷柱群

 白川の氷柱群は、木曽町の冬の風物詩です。白川(三岳白川)は、御嶽山の東側、西野川の河岸段丘上にある地区で、氷柱群は白川の足元の段丘崖に形成されます。ここの氷柱(つらら)は、透水性の良い段丘堆積物(砂礫層)から染み出してきた地下水が凍って出来たものです。1~2月の最盛期には、氷柱が幾重にも重なった素晴らしい景観が広がります。西野川の畔にある「けやきの湯」(三岳井原)という温泉宿の奥の河原から鑑賞することができます。夜にはライトアップも行われます。

 氷柱が成長しない暖冬や夏場は、背後の段丘崖にも注目しましょう。崖は、大小さまざまな礫を含んだ厚い砂礫層からなっています。地質図(木曽福島の地質)には、湖底堆積物である滝越層(7. 自然湖-美しくも不思議な風景の湖参照)と一括して、滝越層・木曽谷層及び相当層と記載されています。約5万年前の木曽川泥流(3. 開田高原末川-5万年前の大規模な岩屑なだれ堆積地参照)以前の砂礫層で、大小の礫が乱雑に堆積しています。(國友孝洋)

白川氷柱群

 氷柱が幾重にも重なって見事な景観をつくりだしています(2021年1月10日撮影)。休日には、見学や写真撮影をされる方でにぎわいます。

氷柱群をつくる段丘崖

 氷柱群を生み出している崖は、大小の礫が乱雑に堆積した砂礫層です。地下水が少しずつ染み出してきて、氷柱を成長させるのですね。写真は、2021年1月10日に撮影したものです。まだ崖の地肌が見えていますが、今年こそは、崖が氷柱に埋め尽くされた景観を見たいものです。

夏の段丘崖

 氷柱群の背後にある段丘崖の夏の姿です(2017年6月26日撮影)。砂礫層から染み出す地下水を草が利用して成長し、緑の崖となっています。