御嶽⼭の⽕⼭情報

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現在の御嶽山の火山情報

令和4年6月23日に警報解除が発表され、御嶽山の噴火警戒レベルは1に引き下げられました。
参考資料:御嶽山の火山活動解説資料
最新情報は気象庁ホームページでご確認ください。


  

火山活動活発化後の御嶽山火口域の様子(2022年2月25日(金)9時53分撮影)

中部地方整備局、気象庁による防災ヘリコプター「まんなか号」のフライトに搭乗させて頂き、山頂火口域を中心に山頂域の様子を観察しました。積雪表面への火山灰等の飛散、熱水の流出、噴気の変化、地獄谷の活発な噴気帯以外からの噴気等、噴火したことを示す異常は確認されませんでした。



御嶽山の立ち入り規制区域について

令和4年2月23日 気象庁発表
御嶽山は現在、噴火警戒レベル2(火口周辺規制)です。
長野県木曽町ホームページ王滝村ホームページ、岐阜県下呂市ホームページでご確認ください。

研究施設からの補足情報

活火山である御嶽山を登山する場合の注意点

 御嶽山に限らず活火山を登山する場合は、その火山活動の状況を把握しておく必要があります。我々は、噴火警戒レベルが1でも、噴火により甚大な犠牲が出てしまうことを2014年9月27日の御嶽山噴火で身に染みて学びました。今後も、気象庁の対応や自治体による規制が間に合わないことを想定しておかなければなりません。活火山を登山する前には、必ず最新の火山活動の状況をチェックしましょう。そして、火山性地震の活動が活発化している場合は、例え噴火警戒レベルが1でも、噴火口や震源域に近づかないことが命を守ることに繋がります。また、我々は、火山性地震などの現象が観測されなくても突然噴火する可能性があることを2018年1月23日の本白根山(草津白根)の噴火で学びました。突然の噴火に備えて、退避壕(シェルター)の位置や避難経路を「火山防災マップ」などで事前に確認しておきましょう。ヘルメットの着用も生存の確率を高めます。ただし、その効果を過信してはいけません。ヘルメットは、一撃で致命傷となりえる頭部のみを守るもので、噴石は身体全体を襲ってきます。そして、防げたとしても小さな噴石(火山礫)だけです。シェルターや噴石対策をした建物、大きな岩陰などに一刻も早く避難しましょう。シェルターなども一時的に噴石から隠れるための手段ととらえ、噴火が休止している間があったら、一刻も早く噴火口から遠いより安全な場所に避難しましょう。
 木曽町は、2018年9月26日正午から10月8日正午(結果として12時30分)までの13日間(正味12日間)の期間限定で、剣ヶ峰までの登山を一部規制緩和しました。待ちに待った御嶽山最高峰への登頂。特に祝日となった最終日は天候も良く、地元の予想を大きく超えた、大勢の登山者の方がお出でになりました。今回規制が解除された二ノ池上分岐から剣ヶ峰へとつながる登山道は、順番待ちの行列で大渋滞となりました。二ノ池上分岐からの新たな立ち入りを規制した午前11時に間に合わず、頂上まで登れなかった方も多くおられたようです。
 噴火はいつ発生するか分からないので、シェルターに入れる人数を越えて山頂付近に登山者が滞在することは避けるべきです。現在のシェルターは合わせて90名収容可能ですので、山頂付近に滞留する人数を常時その程度に抑することが必要です。登山道に人が溢れていれば避難も困難ですから、渋滞しない工夫も必要です。季節と天候のコンディションが良い日は、山頂のキャパシティを越える登山者が訪れる可能性を考慮し、火口から1km以内の場所は、規制解除がされたとしても人数制限を検討する必要がありそうです。登山者の方には、剣ヶ峰方面(2014年噴火口の近く)が混雑しているようなら他の場所を楽しんで頂くこともお願いします。魅力的なスポットは、このホームページでも発信していきたいと思います。
 なお、日本火山学会では、「安全に火山を楽しむために」というパンフレットを配布しています。学会ホームページからダウンロード出来ますので、ぜひ参考にして下さい。http://www.kazan-g.sakura.ne.jp/J/data.html

剣ヶ峰に設置された退避壕(シェルター)[写真提供:御嶽山火山マイスター竹脇氏]