火山超雑学クイズ

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出題クイズ

Q74
浅間山天明の噴火と同じ1783年に、歴史時代で最大規模と言われている噴火をした火山はどこでしょう?
出題者(國友孝洋)

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A74
アイスランドのラカギガル(Lakagigar)火山です。

解説

 アイスランドのラカギガル火山では、1783年6月から1784年2月までの8か月間、27㎞にもおよぶ噴火割れ目から玄武岩質の溶岩の流出が続きました。厚さ20m、総面積565平方キロメートルの溶岩流が地表を覆い、単一の火山の噴火で比べると、歴史時代で最大規模の噴火と言われています。

 この噴火は、アイスランドで人畜に大きな被害をもたらしました。20万頭の羊、2万8千頭の馬、1万1千頭の牛が死亡し、噴火後の飢饉などにより9千人を超える住民が犠牲となりました。その主な原因は大量の火山ガスによるもので、ヨーロッパ各国で呼吸器疾患など深刻な健康被害をもたらしました。同時に、成層圏に到達したエアロゾルが日射を遮って、世界的な気候の寒冷化をもたらしています。日本の天明の大飢饉は、前年から始まっていた冷害に、ラカギガル火山および浅間山の噴火が拍車をかける形で事態を深刻化させたと見られています。


参考文献

伊藤和明(2017)災害史探訪火山編 近代消防社 215ページ