回答はこちらをクリック
ローマは1904年、ベルリン、トリノ、ミラノを抑えて1908年五輪の開催都市に決まりました。ところが、準備開始から2年後にヴェスヴィオ山が噴火し、麓の街が破壊され、ナポリは都市機能が麻痺します。復興に多額の費用がかかることから、イタリアはローマ五輪の開催を断念しましたが、それでも、五輪が中止されることはありませんでした。国際オリンピック委員会(IOC)は開催都市をロンドンに変更します。準備期間は10カ月しかありませんでしたが、英国オリンピック委員会は残された時間を最大限に活用し、真新しいスタジアムまで建設しました。
1908年のロンドン大会では、名句が誕生しました。クーベルタンの言葉として有名な「オリンピックで重要なことは、勝つことではなく参加することである」です。これは、クーベルタンの創作ではなく、英米両チームのあからさまな対立により険悪なムードだった大会中の日曜日、礼拝のためにセントポール大寺院に集まった選手を前に、主教が述べた戒めの言葉が元になっているそうです。ヴェスヴィオ山の噴火が、結果としてこの名句の誕生につながったのですね。付け加えると、マラソンの走破距離が42.195kmとなったのは、このロンドン大会が初めてだそうです。
国際オリンピック委員会(IOC)ホームページ
https://www.olympic.org/news/london-1908-a-short-notice-replacement-for-rome
日本オリンピック委員会ホームページ(クーベルタンとオリンピズム)
https://www.joc.or.jp/olympism/coubertin/
国際マラソン・ディスタンスレース協会ホームページ(マラソンの歴史)
http://www.aims-worldrunning.jp/history/