火山超雑学クイズ

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出題クイズ

Q65
浅間山の通称千トン岩が火口から放出されたのは、いつの噴火でしょうか?
出題者(國友孝洋)

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A65
1950(昭和25)年9月23日です。

解説

 浅間山は、1950(昭和25)年 9月23日 4時37分に釜山火口から一大音響とともに噴火し、濃い黒色の噴煙が6000mの高さにまで到達しました。この噴火で、登山者1 名が犠牲となり、6 名が負傷しています。また、爆風や空振で窓ガラスや戸障子が広い範囲(最大18㎞)にわたって破壊されるなどの被害が出ました。噴火の爆発音は、無音域を挟んで、金沢、彦根、津、御前崎、岐阜などでも聞こえたということです。これは、直接音が伝わる領域(内聴域:ないちょういき)の外側に、大気層の屈折作用によって無音域と外聴域(がいちょういき)が現れたということを意味しています。

 この噴火の際に放出されたのが、巨大岩塊である通称千トン岩です。2~3個に割れていますが、全体の大きさから推定すると(比重2.5として)、3000トン近い重量があると見られています。東京大学地震研究所浅間山観測所では3000トン岩と称されているとのことです。


参考文献

気象庁ホームページ(浅間山 有史以降の火山活動)

https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/306_Asamayama/306_history.html

群馬県浅間山北鹿ジオパークホームページ

https://geopark.jp/geopark/asama_n/

宮崎務(2003)浅間山火山活動記録の再調査 地震研究所彙報 78 283-463.



仙之入ポケットパーク<群馬県吾妻郡嬬恋村仙之入>からの浅間山(2020年3月21日國友撮影)

北北東に約19㎞離れた場所から見た浅間山です。噴気も見えているようです。その下の出っ張りが千トン岩です。



仙之入ポケットパーク<群馬県吾妻郡嬬恋村仙之入>からの浅間山千トン岩(2020年3月21日國友撮影)

千トン岩が写真中央少し上、火口の淵の低くなっている場所にモニュメントのように鎮座しています。南側の火口縁が噴気の背後に見えているのは、写真を遠方のやや高い所(1080m)から撮影したためと考えられます。