火山超雑学クイズ

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出題クイズ

Q60
御嶽山は、1991年と2007年に同じ火口から噴火しました。その火口の名前は?
出題者(國友孝洋)

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A60
79-7火口です。

解説

 御嶽山では、有史以降初となる1979年の噴火で、地獄谷から王滝頂上付近にかけて北西―南東方向に並ぶ10個の火口列が形成されました。それぞれの火口には、北西から南東に向かって1から10までの番号が付けられています(79-1から79-10)。1991年と2007年の噴火の規模は、1979年や2014年のおよそ1万分の1程度で、いずれも79-7火口から火山灰を噴出しました。2014年の噴火では、1979年の噴火口は使用されず、79火口列の南西側にほぼ並行する形で新たな火口列を形成しました。火口列は、一ノ池の西側から地獄谷、奥の院の下付近にまで延びています。御嶽山に限りませんが、火山はいつも同じ場所から噴火するとは限らないということを知っておく必要があります。


参考文献

国土地理院(2013)火山土地条件図「御嶽山」について, 国土地理院時報, 123.



剣ヶ峰付近から見た79-7火口の噴気(2019年7月10日國友撮影:名古屋大学の御嶽山頂域GNSS観測にて)。
八丁たるみ登山道の西側に79-7火口(直径約30m)があります。この火口の噴気活動は、1979年の噴火以降ずっと続いているとみられ、2014年の噴火以降も活動しています。王滝頂上付近にいると噴気が「シュー」と音を立ているのが聞こえることがあります。勢いは日によって異なり、最近でも写真のように数10mの高さまで噴気が上がっているのを見かけることがあります。ちなみに、2014年火口からの噴気は「ゴー」というジェット音で、勢いの違いが音でも分かります。