地殻構造探査学

(大学院前期課程 2023年度秋学期)

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最新情報


内容とねらい

能書:物理探査法は、地下の物理的な応答を計測することによって、地殻の構造や活動を理解するために必要な情報を収集する有力な手段です。 地球内部(地下)の理解は、まず、地下を見ることから始まります。 地球科学の研究発表で地震波反射断面や比抵抗断面をよく見かけますが、 たとえ構造やデータ処理に興味がないとしても、地球内部の情報を得る手法がブラックボックスのままでよいでしょうか?

また、地下を利用する分野は環境・防災・資源・土木・農業などたくさんあります。これらにおいても地下を知ることはまず最初のステップとなります。

この講義では、主に地球科学を対象として、物理探査法について講義します。 学部に基礎的な授業がなく、他大学にもあまりこの種の講義がないこと、多様なバックグラウンドの学生が受講していることを考えて、基礎的な事項から始めます。 そうすると時間が限られるので、この講義では基礎的な理論に重点を置き、応用や探査の実際については簡単に扱います。理解を深めるために簡単なデータ処理実習も行います。

物理数学、弾性学と波動、電磁気学の基礎知識があることが望ましく、あれば理解は容易です。難しい内容ではありませんが、数式はたくさん出てきます。なお、ベースとなるこれらの学問は地震学その他の地球物理学と共通です。

物理探査のテクニックを習得することが必ずしも講義の目的ではありません。 観測データから目的とする情報をいかに取り出すかということに頭を絞り、それらを駆使して挑戦する姿勢を学び、そのための手段として数学や物理学の基礎の大切さを理解してほしいと考えます。


スケジュール

スケジュールと講義内容は予定です(変更されることがあります)。 適宜更新します。

月 日 内 容 説 明
1
10月04日 物理探査の概要
-
10月11日
---
---物理探査学会(創立75周年記念シンポジウム+秋季学術講演会)のため休講---
2
10月18日 波動論の基礎
3
10月25日 波動論の基礎(続き)
4
11月01日 反射法の基礎
5
11月08日 反射法データ解析(フィルタ)
6
11月15日 反射法データ解析(フィルタ続き)
7
11月22日 反射法データ解析
8
11月29日 反射法データ解析(マイグレーション)
9
12月06日 反射法解析結果の解釈
10
12月13日 データ処理実習(1)
  • Seismic Un*xを使って実際の2D反射法探査データを解析する。
  • 内容:データの切り出し、表示、スペクトル、フィルタ、ゲイン
  • 演習(課題その6)
  • 実習課題はできれば事前に進めておく。所要時間はおおむね0.5時間程度。
  • できたら演習(課題その7)に進んでよい。
10
12月13日 データ処理実習(2)
  • Seismic Un*xを使って実際の2D反射法探査データを解析する。
  • 内容:速度解析、CMP重合、マイグレーション、深度変換
  • 演習(課題その7)
  • 実習課題は各自で自由に進めてよい。所要時間はおおむね1.5時間程度。
  • 実習の時間内に担当教員が在室し指導・助言を行う。

  • 課題提出についてはここを参照
  • 〆切は2024年01月17日。
11
12月20日
電磁気学の基礎
12
01月17日
電磁探査法(MT法)の基礎
13
01月24日 反射法および電磁探査法(MT法)の応用
14
01月31日 地殻構造探査に関するトピックス


注意事項


データ解析演習

反射法地震探査のデータ解析演習です。内容は徐々に更新されていきます。


レポート・課題の提出


参考図書---興味ある人のために


Last modified: Wed Jan 31 18:37:20 JST 2024