第4回 岩石

物理学の知識を動員して地球の内部構造を調べます。その一部の例をここで示します。

1.鉱物
岩石は鉱物からできています。鉱物はSi(ケイ素)を中心にして周囲に4つのO(酸素)を配した正四面体を骨格として構成されています。
その正四面体の骨格のつながり方によって鉱物の種類を大まかに分類することができます。
また骨格の隙間に、マグネシウムや鉄のイオンが配されています。

2. マグマはどのようにしてできたか。
マグマはまずマントルを構成する岩石が溶けてできます。溶けるときには部分的に溶け、溶けた液体が次々に上昇していきます。
そのため、溶ける前の固体と溶けた後の液体の成分が異なります。これを部分溶融と呼んでいます。
マグマは、中央海嶺、ホットスポット火山、沈み込み帯で形成されます。中央海嶺とホットスポット火山では、マントルの上昇流により圧力が下がって岩石が溶けます。
沈み込み帯では、プレートによってマントルに取り込まれた水が、マントルの岩石の融点を下げるために岩石が溶けます。

3.岩石の種類
岩石には、大きく分けて火成岩と堆積岩があります。
火成岩には、マグマが噴出し急冷してできた火山岩と、深部でゆっくり冷えてできた深成岩に分けられます。
堆積岩には、風化・浸食したものが積もってできた砕屑岩、生物の遺骸が堆積して固まってできた生物岩、海水が蒸発してできた蒸発ががあります。

4.地殻の成長
マントルやコアは地球の初期にほとんど形成されてしまったのに対し、地殻はいまだに成長を続けています。
大陸地殻が成長する場所は、造山帯と呼んでいます。
造山帯ではプレートが沈み込み、海底に積もった堆積物が陸側に付加されます。これを付加体と呼んでいます。
また造山帯の地下ではマグマが生まれ、下から地殻内に侵入して地殻を成長させます。
このような造山帯が、安定大陸の周りに形成されます。安定大陸も、かつては造山帯だったと考えられています。

3.配付資料

授業で話をするキーワードをまとめた資料(A4一枚)を配付します.
配付したものと同じものをpdfでダウンロードできます。

板書(にする予定のもの)を見ることができます。
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4.板書pdf版


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