岐阜・一宮線について
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岐阜・一宮断層帯は愛知県の調査(平成9年)にもとづき、平成13年に地震調査研究推進本部によって「活断層ではない」と判断された。しかしその後、杉崎・柴田(地震,2003)が、愛知県の調査そのものに断層位置の判断ミスがあるとして反論をしている。岐阜・一宮線の延長上には200万都市名古屋があることもあり、岐阜・一宮線の存在については議論を続けていく必要がある。最近Nakano et al. (EPS, submitted)は1891年濃尾地震時における地殻変動と現在観測されている微小地震分布から、岐阜・一宮線に対応した断層面を推定した。杉崎・柴田(2003)もNakano et alでも、推定している断層面は愛知県の調査地域よりも東側にある。 Nakano M, Miyakoshi J and Yamaoka K.: A new model for the fault beneath sedimentary basin in the 1891 Nobi earthquake, Earth Planet Space, submitted. |
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参考となる資料へのリンク |
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岐阜・一宮線再解析の主な結果 | |||||||||||
岐阜一宮線の位置、愛知県の探査測線、Nakano et al. による断層モデルの相互関係 矩形はNakano et al. による断層面。実線は浅い側の境界で深さ1km。断層面の深さ方向の幅は15km,傾斜は60度、すべりは逆断層で1.5m. |
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濃尾平野周辺における地殻内の微小地震分布。青の矢印が岐阜・一宮線に対応すると考えられる地震活動。メカニズムと星印は2005/1/9に発生した地震( M4.9)。東西圧縮の逆断層となっていて、Nakano et al. の断層のメカニズムと一致する。(名古屋大学地震火山・防災研究センター) | |||||||||||
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