震源での加振 (概略図)
加振方向 − FIT1,FIT3(縦置きACROSS震源) |
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震源での加振方向の違いによる地震計アレイで観測される信号の違い ・FIT1, FIT3 (15.02-20.02Hz, 23.03-28.03Hz) Radial加振,Transverse加振 − Vertical成分,Radial成分,Transverse成分 |
伝達関数の解析例 -− ( Vertical成分,Radial成分,Transverse成分 )
伝達関数 (アレイで記録された波形; 300時間スタック; [kine/N])
・初動P波,S波の特徴が見える波形
Radial方向加振 − Vertical成分, Radial成分
・すべての波形
ボックス
V,R,T成分 | Vertical成分 | Radial成分 | Transverse成分 | |
Radial方向加振 | BB | |||
Transverse方向加振 | BB |
ハニング
V,R,T成分 | Vertical成分 | Radial成分 | Transverse成分 | |
Radial方向加振 | BB | |||
Transverse方向加振 | BB |
センブランス解析結果 (0.2秒のタイムウィンドウでセンブランスを計算. 周囲より振幅の大きな波を強調させるため0.6秒のウィンドウでノーマライズ. →大振幅の信号前後では相関の良い波が見えない可能性がある.)
・初動P波,S波の特徴が見える波形のセンブランス
Radial方向加振 − Vertical成分, Radial成分
・すべての波形のセンブランス
ボックス
V,R,T成分 | |
Radial方向加振 | BB |
Transverse方向加振 | BB |
ハニング
V,R,T成分 | |
Radial方向加振 | BB |
Transverse方向加振 | BB |
・ACROSS震源-地震計アレイ間を伝播する波の同定(センブランスの結果と地下の弾性波速度構造を比較)
S波走時変動 (Radial加振のみ) 波形例
S波走時変動 → S波走時の変動を震源での発生力,カプラー上の記録を用いて解析.![]() |
S波走時変動 → S波の走時変動と震源付近の気温変動との比較(変動のパターンが対応)![]() |
S波走時変動 → 震源基礎上の記録を用いて震源付近の位相変動を補正 目的 ![]() |
S波走時変動と他の観測結果との比較 伸縮計記録との対応は見られない…. ![]() |
いろいろなS波走時変動
・ 各周波数帯でのS波走時変動
→ 震源付近の位相は周波数毎に複雑な変動をしている.同じ震源装置から送信された波であっても,位相の変動パターンが異なるときもある.
また地震計アレイでのS波走時変動のパターンは,変動の原因が震源付近にあるとすれば,カプラー上の位相変動のパターンと一致するはずであるが,一致してない部分もある.
1Hzの平均をプロット (15.02-20.02Hz, 23.03-28.03Hz) |
0.5Hzの平均をプロット (15.02-20.02Hz, 23.03-28.03Hz) |
AA | AB |
・ センサー毎のS波走時変動 と S/Nの変動
→ センサー間ではほぼ同様のS波走時の変動パターンが見られた.
センサー毎のS波走時変動 と S/Nの変動 |
BC |
・ スタック時間の違いによるS波走時変動
→ スタック時間を増やすことによって見積り誤差は小さくなると予想したが,あまり減らなかった.周波数毎の走時差のばらつきが見積り誤差より大きいために,スタック回数を増やしても見積り誤差は小さくならなかったと考えられる.
スタック回数を増やすことによって見積り誤差のばらつきは小さくなった.スタック回数を増やすことによって,より微小なS波走時変動観測が可能になった(時間精度→0.01−0.05ミリ秒).
最大センブランス値でS波をスタックし 走時変動を求めたもの |
見かけスローネスの変動 (S波走時変動を考慮) |
走時の変動 (S波スローネス変動を考慮) |
|
AB | CB | AC |
・ 低い周波数帯のみでのS波走時変動 → FIT1のみでも同程度の精度で走時変動観測が可能.
センサー毎の 走時変動とS/N |
最大センブランス値でS波をスタックし 走時変動を求めたもの |
見かけスローネスの変動 (S波走時変動を考慮 |
走時の変動 (S波スローネス変動を考慮) |
BB | AB | CB | AB |
P波,表面波走時変動 (Radial加振−Vertical成分)
P波(0.67秒) | 表面波(3.38秒) |
AC | CC |
表面波についてはノイズに比べて有意な信号であるか(統計学的に有意であるか)を検定するべきですが,まだノイズの振幅評価がうまくできていません.今後ノイズ振幅の評価をしたいと思います.