8月4日
この日は貸切バスにて移動をしました。ホテル前に到着したバスに乗り込み、いざ目的地へ。昨日遅くまで楽しんでいた参加者たちも、気を引き締めていました。

1.静岡県庁 防災局を訪問しました。関係者が一堂に会して、データを見ながら対策会議を行うことのできる部屋で、説明を受けました。地震防災先進県である静岡県では、写真のような災害対策本部総合司令室のみならず、災害時にHeadQuarterとなるべき県庁の庁舎の耐震化をきちんとしてました。庁舎内にも災害時に対策本部となる部屋やプレスルームなどがきちんと割り当てられていました。それらの部屋は平常時には主に会議室として利用されていて、いざとなれば棚の中から多数の電話を取り出して災害対策本部としての役割を果たすことになります。またプレスルームにはあらかじめ放送局との間に改選が敷設され、非常時には即座に情報発信ができるように設備が整えられています。

この日の私たちの足。名鉄バスです。名古屋から来てもらいました。
静岡県庁での見学風景。災害対策本部総合司令室にて
2.気象庁御前崎測候所 静岡市を後にして御前崎に向かいました。途中御前崎の海岸付近の道路を通りながら、東海地震の津波の高さに思いを巡らしました。もしも,今、東海地震が起きたら我々のバスが走っている道路は津波に洗われる。どこへどうやって避難しよう?この様な想像力が災害を減らすはずです。
 御前崎測候所では、東海地震予知の期待を一身に背負っている体積歪み計を見学しました。参加者の感想。「簡単な原理なんだね」。地下深くに掘った空間の体積の変化を、その中の変化として計測するという原理です。原理は簡単だけど高精度の計測は難しいんですよ。体積歪み計の測定装置の横をふと見ると北海道大学の温度測定装置がありました。地震予知に批判的な北大のS教授が地震予知のために設置した(と思われる)温度計です。
2.浜岡原子力発電所
 いよいよ、本日のメインである浜岡原子力発電所の見学です。私たちの訪問を10人以上のスタッフで丁寧に対応してくれました。最初は会議室にて、浜岡原子力発電所の概要と地震対策についてのレクチャー。その後、質疑応答がありました。地震時における原子炉の安全性について活発な議論がありました。質疑の後、建設中の5号炉を見学しました。写真撮影はすべてOK。炉心までのぞくことができて感動しました。
調整中の5号炉制御室で見学。 建設中の5号炉の炉心。
炉心をのぞき込む参加者
3.オフサイトセンター(静岡県浜岡原子力防災センター
 東海村のJCOの臨界事故の教訓で全国に作られた通称オフサイトセンターの一つ。原子力事故発生時に政府や自治体などからチームが集まって災害対応の基地となる施設です。見学時の記者の関心は「原発震災」に集まり、関心の高さが伺えました。
 オフサイトセンターを後にして、新幹線の掛川駅を経由して名古屋に向かいました。名古屋大学へは8時頃到着。充実した二日間でした。

快くわたしたちの見学を受け入れて頂いた各施設の方々、ご後援を頂いた先生方、特に今回の合宿の御世話を頂いた中京テレビの武居さんの努力がなければ、これほど快適で充実した会を催すことはできませんでした。NSLを代表して感謝の意を表したいと思います。