第14回:

 3チームによる発表会。おおむねうまくいったが、前期全体を通じた時間配分に問題があったこともあり、十分にテーマを掘り下げるに至らなかった。グループ調査について、1回目の発表を行った後に、さらにテーマを掘り下げる時間があればもっと良い発表内容になり、また達成感を伴うこともできたと思われる。以下に、それぞれのチームの発表に関するコメントを示す。
・チームA:「地震のしくみと前兆現象」 最初は地震予知に関して調べる予定だったようだが、しくみにも踏み込んで調べていた。しくみとして「弾性反発説」「地震体積説」と2つをならべて説明をしていた。おそらくどこかのHPで調べてきたものであると思われるが、「地震体積説」は、はなはだ怪しい考えが述べられていた。エネルギーがある体積に蓄えられるという所まではよいが、運動エネルギーが蓄えられるというよくわからない説が述べられており、このあたりは科学リテラシーを高める必要があると感じた。もう少し掘り下げる時間があれば良かった例である。前兆現象に関しても、もう少し総合的にまとめると良かったと思われる。
・チームB: 時間的制約か、2つのテーマに分けた発表だった。最初は「戦後の日本の防災と災害医療の歴史」であった。防災と災害医療の関連が不明確ではあったが、災害の発生によって法律が整備されてきた歴史についてはうまくまとめられていた。災害医療に関してはドクターヘリについての調査のみであったが、時間的制約の問題かも知れない。後半は、「災害対策の今と昔」ということであったが、内容としては「今と未来」というところであった。「今」の部分は、ハイパーレスキュー隊を調べたのであるが、やや掘り下げ不足。しかしながら、「未来」についてはいろいろな興味あるアイデアが出てきた。さすが工学部というところである。何とか実現してもらいたい。
・チームC:「津波について」 津波について、そのしくみと防災対策について上手くまとめていた。しくみについては、津波の伝播速度、高さの変化、また浅いところでは「流れ」となることなどがきちんと説明されていた。またスマトラ沖地震における被害、さらに日本や世界の津波防災施設や防災体制についてのまとめもうまくいっていた。ただ、人数がたのチームよりも1名多く4人だったためか、グループ内の分担に難があった様に思う。