第10・11回:

 本日は、2限分を利用して、旧作(1973年版)「日本沈没」を見た。旧作は、原作にかなり忠実に作られており、田所博士が日本沈没を直感するまで、日本の沈没を目前にして日本政府の行動、また国際社会の対応など社会派映画として非常によい出来だと改めて感じた。しかし、最後に残るやりきれなさは、今の時代にはそぐわない。要するに「暗い」。賛否はあるが、新作のように「小野寺、田所、ちきゅう」がヒーローとなって活躍する方がエンターテインメントとしては良い。最後に小野寺が特攻隊のように死んでしまうのであるが、全体として一つの仕事をやり遂げたときのような達成感が残る。
 学生の反応も、新作を見たときのような明るさがなく、何となく沈んだ雰囲気であった。18才そこそこの学生にとっては、30年前を感じるというのは難しいことなのかも知れない。来週までに感想をA4で一枚程度で書いてもらうことにしたので、楽しみではある。