NGY地震学ノート No.45

Nov. 11, 2012
名古屋大学地震火山研究センター

◆遠地実体波解析(暫定解)◆ --------------------------------------
11月11日ミャンマー地震(M6.8)
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● 概略・特徴: 11月11日01時12分頃(UT),ミャンマーでM6.8の地震が起こりました. 震源から南に50キロほど離れた町、シュウェボーでは建物の一部に被害が出ている。 またイラワジ川にかかる建設中の橋が崩れ、これまでに2人が亡くなったそうです。

USGSによる速報震源は次の通りです.

    発生時刻         震央          深さ     M
 12/11/11 01:12:38  (UT)  23.014°N   95.883°E    9.8 km   6.8

●データ処理: IRIS-DMCから収集した広帯域地震計記録(P波上下動44,SH波7) を用いて 解析しました.
●結果: 結果を図1に示します。右横ずれ断層の地震です. 震源パラメータは次のとおりです.

 走向、傾斜、すべり角 =  (2,60,-167) 
 地震モーメント  Mo  =  2.2 x10**20 Nm  (Mw = 6.8)
  破壊継続時間(主破壊) T  =  20 s
 深さ          H =  10 km
 最大滑り量       Dmax =  0.5 m

●解釈その他:ちょうどインドプレートとスンダプレートの境界(Sagaing断層)で起こった 地震と思われます。過去に近くで1946年(M7.5),1991年(M7,3)などの地震が起きているようです。


は震央.赤いコンターは滑り分布.●はUSGSによる余震分布

(文責:山中)